アルバイトは「お小遣いほしいし…」的な気軽な気持ちで始めるでしょうか。それとも、「自分はここで本気で働きたい」なんて思って始めるでしょうか。
大抵の場合はまず間違いなく前者です。特に副業として行う人の場合は既に本業があるわですから、副業バイトにそこまでの労力を注ぐのはメリットがありません。
新人アルバイトがすぐに辞めてしまう職場にはそれなりの理由があるのですが、ここではその理由についてお伝えしていきます。「入ったばかりだけどもうバイト辞めたい!でもこれって自分が弱いだけなの?」なんて思っている人もいると思いますが、それは別に変なことではない、というのをここで知ってもらえれば嬉しいです。
なぜ新人バイトはスグ辞めてしまうのか?6つの理由
忙しすぎる、やること・覚えることが多すぎる
常に求人募集をしている職場は慢性的に人不足なので忙しいです。それを理解せずに働き始めると痛い目をみることになるわけですね。
採用されて間もない頃に、あれもこれもと新人にやらせてスグに仕事を覚えてもらおうという職場側の気持ちはわかりますが、スグに全部理解できるわけではありません。
何度も時間を掛けて取り組んでようやく覚えるべきことを「3回で覚えてね」などと言われると、それだけで新人は「きつそう…」と感じてしまいます。
具体的な手順を踏んで「これは○○な理由でこういう手順でやる」と丁寧に教えてくれるなら理解しやすく飲み込みやすいのですが、ただ単純に「これはこうやる(中間の説明無し)」とだけ教えられても理由がわからないので本当に困ります。
仕事の手順とその理由が理解できていないと必要な手順をすっぽかしていたり、間違った計算をしてミスに繋がりますから新人は不安でしかありません。
しかし忙しい職場だとそれを丁寧にフォローしていくだけの余裕もなく、新人が仕事内容をよく理解できていないまま進めることになっていくので余計に教育の手間が掛かってしまうのです。
そういった職場ほど、基本業務のマニュアルがなぜか用意されていません。今いる人はほとんどが長期間働いている人で、そんなものを用意しなくてもわかるから、というのもあるでしょう。口頭で言ったことをメモしておいて必要に応じて見ればいいという状況もあるでしょうが、そもそも聞いてメモしたことが正しいかどうかも新人には判別がつきにくいもの。
ですので基本のマニュアルは1冊は用意してほしいですよね。
マニュアルがなく仕事は全て見て覚えさせる
マニュアルがないということは、仕事は全て見て聞いて覚えるということになります。
そのやり方が悪いというわけではありませんし、その方が都合がいい仕事や状況も当然あります。しかし、やはり現場が忙しくなかなか新人のフォローが出来ないのであれば、せめてマニュアルで自分のやったことが正しいかどうか、手順の確認が自分で出来るようにするというのは必要かと思います。
また、見て覚える職場だと必然的にメモが必要になりますが、メモを書いたり見返したりしていると「感覚で覚えて」と言われることもあります。
感覚で覚えるのも当然重要ですが、新人はそこまで理解が追いついていないのでどうしても「難しい…」と感じてしまいます。
新人に大きい責任を負わせようとする
新人に大きな責任を持たせようとするのも、新人が辞めたくなるきっかけの一つですね。職場側としては早く仕事を覚えてもらいたいがためという側面もあるのでしょうが、アルバイト側としてはそんなに大きな責任は持ちたくありません。
むしろ、アルバイトだからこそ「そんなに大きな責任を持たされるなんてゴメンだ」と感じてしまう人も少なくないでしょう。ちなみに、実際にはそこまで大きな責任になる仕事でなくても言い方によっては「これが出来ないと大変なことになる」と新人は恐怖を抱いてしまうことにもなりかねません。
新人に仕事と責任を放り投げて「いいか?一度教えたから自分にはもう聞いてくるなよ?」というような態度の上司がいるといくら頑張ろうと思ってもムリだなと思ってしまうのも仕方がないと言えます。
仕事を振るのは良いのですが、いかにも「間違えたら大きなミスでお前の責任になる」というような言い方はやめ、気持ち的な負担を増やさない言い方かつ、わからなければフォローする態度でいてくれたら新人は頑張る気になってくれるはずでです。
わからないことを聞けない・聞きにくい
上述したように、わからないことが聞きづらい環境だと新人は仕事に対して不安ばかりを抱えてしまいます。わからなかったらなんでも聞いてと言われているけど、聞いたら聞いたでまだ覚えてないの?といった反応をされると、やはり余計に質問しづらくなります。
だったら別の人に聞けばいいじゃない、というのも一つの正解ではありますが、その人は担当しているところが別で知らないということも十分にありえます。
なので一番良いのは、同じ場所の担当ではあるけど今まで質問したことがない人、あるいは余裕があって気さくに話しかけられるような人に聞くのがベストなわけですが、必ずしもその人が同じタイミングでシフトに入っているとは限らないので難しいところです。
仲間内でコミュニケーションを完結し、新人を孤立させたまま
やはり人間誰しも安易なところに逃げたくなるというのは仕方ないですし、悪いことではありません。ただ休憩中に古株の方がずーっとおしゃべりしていて新人が孤立するシチュエーションになると、新人は疎外感を感じやすくなり「自分の居場所はここではないのでは?」とネガティブ思考に陥りやすくなります。
もちろん本人が会話に積極的に参加すればいいという話かもしれませんが、長い同僚間でしかわからない話をしていると入るに入れませんので、必然的に会話に参加することが少なくなってしまいます。
できれば同僚が気を利かせて、新人でも会話に参加出来るような環境だと良いのですが、そこまで面倒見の良い人はなかなかいません。なので新人の期間は最低3ヶ月は休憩中などに疎外感を感じてしまうことは多いと思われます。
この最初の3ヶ月の間に新人アルバイトとのコミュニケーションをしっかり図っておくことで、短期間で辞めるのを未然に防ぎやすくなるのではと個人的には考えます。
あたりがキツすぎる人がいる(言い方がキツかったり突然口調や呼び方を他人行儀に変えてくる、など)
新人アルバイトが短期間で辞めてしまう大きな原因の一つは、人間関係ですね。コミュニケーション不足による孤立もそうですが、仕事中アタリの強い人がいるとそれだけで離職率はぐんと高まっていると思います。
日々の仕事のストレスや忙しさが重なるとどうしても人って言葉尻がキツくなったり、どうでもいいことでイライラしてしまうもの。なのでちょっとしたミスでも「なんでそんなこともできないの?」「覚えてて当たり前でしょ?」と無意識に言ってしまったりしてしまうのです。
言った当人は何気なく言っていることでも、言われた新人からするとダメージが大きく、こういったチクチクとダメージ蓄積するようなことを毎回言われ、耐えられずに職場をあとにする人も少なからずいることでしょう。
「なんでそんな風に言われながら仕事しなきゃいけないの?」と色々バカバカしくなったり、真面目な人であれば人格否定されたような気持ちになってとてもつらいことでしょう。
ただ、これはある意味仕方がないのです。そういったあたりのキツイ人・面倒くさい人は大抵業種に関係なくどのアルバイトでもいるんですよね。
本業がある人はお金稼ぎを目的としての副業アルバイトになるわけですから、そういった人間関係で悩みたくはないはずなので「ハズレくじを引いたな」くらいの気持ちで続けるか、面倒くさいなら辞めてもいいと思います。
辞めるかどうかの判断は早めであることが望ましいので、アルバイトとして採用されたらまずはその職場でどんな人間関係が構築されているかを一番先にチェックするのが良いかもしれません。
アルバイトが長く続けられるかどうかは全て同僚に恵まれるかどうか?に掛かっていると言っても過言ではない項目かと思います。
なぜこのような悪循環を繰り返すのか?バイト新人側が思う改善して欲しいポイント
概ねこういったことが原因で新人アルバイトは職場を去っていくのです。せっかく来た新人にすぐに辞められてしまってはお店側も困るはず。
ここで書いたところで改善が難しいというのはわかっていますが、あえてバイト新人の視点で「どんなことを改善してほしいか?」を書いておきます。
一例としては、このような流れで新人バイトは辞めてしまうわけです。
新人が辞める流れの一例
- 人手が足りず、常に忙しいので新人に対する教育環境に不備が生じる
- 忙しさで全てのアルバイトがイライラしているので、仕事が出来ない新人に対するあたりがどうしてもキツくなる
- 聞いたら怒られるかも…と気持ちが萎縮し聞くべきことも聞きそびれ、ミスをしやすくなる
- 申し訳ない気分になってしまい、休憩時間でも同僚と話すきっかけが作れない(他の人は仲間内でしかわからないことを話す)
- 結果、孤立感やストレスが増え、やる気も出なくなり辞めることになる
根本原因は業種的に忙しすぎて心身・時間ともに余裕がない人が多いことにあると考えられますね。
新人バイト側がお店・会社側に改善してほしいのは以下のようなことです。
改善してほしい!
- 基本的なマニュアルを用意してほしい
- もう少し新人教育を丁寧にしてほしい
- あたりがキツイ人と一緒のシフトに入れるのは辞めてほしい
はい、どれも忙しい職場では無理ですね(笑)
しっかりアルバイトを続けたいなら、死ぬほど忙しいような職場ではなく人間関係が良い職場を探すしかありません。ただしこれは入ってみないとわからないので難しいですけどね。
ですが、きちんと事前にバイト先の評判をチェックしたり自分で利用したりすれば、ある程度どんな雰囲気かは掴めるかと思います。そうしたリサーチを重ねて自分に合った職場を探していきましょう!
それが難しいなら、アルバイトではなくフリマアプリなどを使って不用品を売るほうが無駄なストレスや労力なく収入に繋げられると思います。