今や田舎の子でも塾に行ったり家庭教師をつけて勉強することが当たり前になってきました。小学生の頃から塾に通う子も多く、子供に勉強を教える仕事の需要は今後も無くなることはありません。
講師となる人の学力が問われる仕事ですので、塾の講師や家庭教師は普通のアルバイトよりもかなり時給が高く設定されていることが特徴的ですね。自分の学力に自身のある社会人や国公立の大学生などがよく行っているアルバイトの一つでもあります。
というわけで、ここでは副業で塾講師や家庭教師をする際のポイントなどについてお伝えしていきます。
塾講師・家庭教師の仕事内容
塾講師や家庭教師の仕事内容ですが、どちらも小学生、中学生、高校生に勉強を教える仕事なのには代わりありません。
塾講師の場合は教室で複数人の生徒を相手にするのが基本。それに対し家庭教師はマンツーマンで勉強指導するという違いがあります。
1~3人程度教える場合と10人以上まとめて教える場合とでは指導方法が異なってくることには注意が必要です。個別指導や少人数を担当する場合、その生徒のレベルを考えた教え方が必要になりますね。
大人数を教える時は理解の早い子と遅い子の平均付近のペースで授業することも必要になるため、一筋縄ではいきません。
個別指導だとその子が何を苦手にしているのか、といったことも授業中のコミュニケーションで聞き出して克服してもらうケースも考えられます。ですので、とにかく前に進めばいいというわけではなく、わからない事がある時は立ち止まって復習するやり方も教えなければなりません。そのあたりは生徒としっかりコミュニケーションを取ることでわかってくるはずですので、とにかく塾講師にせよ家庭教師にせよ、勉強だけでなくコミュ力が大事になってくる仕事です。
その子や家庭の方針・ニーズに沿った細かな指導が必要になることもあるでしょう。「受験に備えて」というだけでなく「志望校合格」「テスト勉強」「宿題補助」といった要望もあるため、それぞれに合った指導が求められます
副業でできる塾講師や家庭教師の種類と勤務場所
家庭教師や塾講師を始めようと思ったら、まずは家庭教師派遣会社や塾講師のアルバイトに応募するのが基本です。家庭教師の場合は生徒の自宅に出向き、スケジュール調整を行うので融通が聞くのですが、塾講師の場合も週2,3回~ですのでそれなりに調整は出来るかと思います。
時間は一コマ60分or90分としている会社が多いため、それに見合ったスケジューリングを立てるのがポイントでしょうか。
勤務場所は上でも書いたとおり、塾講師であれば学習塾の教室、家庭教師なら各家庭となります。個別指導学習塾だとパーティションで区切られた机での指導になりますね。
ただ生徒に指導するだけの知識や教え方がわからないという場合は自分でさらに勉強したり、教え方の予習などもしなければならないので時間外で自宅での学習も欠かせません。そうやって自宅予習に使う時間を考えると、時給が高いかどうかは一概には言えない気がしてきますね。
もちろん、いちいち勉強しなくても十分教えられる学力がある現役大学生の方にとっては時給は十分高いと言えそうですが。
塾講師や家庭教師のメリット・デメリット
では次に塾講師や家庭教師のメリットデメリットについてお伝えしていきます。
メリット
まずメリットなのですが、これは「自分の指導で生徒の成長がわかる」というのが大きなところでしょうか。当然時給が高いというのもそうなのですが、人の成長を間近で見られることは意外と少ないですし、自分が指導した生徒が志望校に受かったとか、成績が上がった!という報告を聞いたらかなり嬉しいと思います。
デメリット
逆に、デメリットとしては自分の指導がダメなら生徒の学力も伸びないので、結構な責任があることでしょうか。学力がある=人に教える力がある…というわけではないので人に教えるという力がないと出来ない仕事でもあります。他にも時間外での自分の指導予習として時間を使わなければならないことも。
自分が手をかけて教えた生徒が、出来ない問題が出来るようになったり志望校に受かったりするなんて、嬉しくないわけがない!一緒にゴールにたどりつけたら頑張ったかいがあるというもの。
そのような喜びがある一方で、「バイトだから」と手を抜いて指導したり生徒がわからないと感じているところをきちんと指導できないと「何のためにいるの?」ということになってしまい、講師としての評価が下がったり、家庭教師の担当から外されてしまうこともありえるんですよね。
そう考えると生徒の将来が掛かった仕事でもあるのであまり手の抜いたことは出来ないんです。ただし生徒たちの頑張っている姿や成長が垣間見えるということもあり、やりがいはかなり大きい仕事になるはずですよ!
塾講師や家庭教師のチェックポイント
家庭教師や塾講師の収入などのチェックポイントは以下の通り。
収入目安 | 時給1500円~3000円(振れ幅があります) |
勤務地 | 塾、生徒宅、自宅(教材の予習など) |
勤務時間帯 | 夕方~夜間 |
勤務曜日 | 平日、土曜 |
1回の勤務時間 | 1~5時間(自習があればそれ以上) |
資格の要不要 | 不要 |
難易度 | ★★★★☆ |
塾の講師や家庭教師をやるにあたって、特に資格は必要ありません(ちなみに大学の非常勤講師も特に資格がなくともなることが出来ますが、基本的には修士・博士の肩書きがないと採用されません)。
ただし生徒に勉強を教えるわけですから、指導をお願いされた科目に対する知識は豊富であればあるほどいいわけです。基本はどの科目も指導できることが望ましいですが、とりわけ英語・数学・国語は受験で選択する人が多いのでこれらのニーズは非常に高いです。
なので一つだけでもガッツリ教えられるほどの専門知識があるなら、あとは指導の仕方次第ですのでスグにでも塾講師や家庭教師として働けるのではないかなと思います。
塾講師や家庭教師でおいしく稼ぐにはどうすればいいの?
塾講師や家庭教師で美味しく稼ぐ…それができれば苦労はしねぇ!と言いたいところですが、実は美味しく稼ぐことも出来ます。
塾講師や家庭教師の場合、バイトとして採用される際に雇用契約を交わすわけですが、それが「業務委託契約」の場合は個人事業主として仕事をすることになってしまい、残業代が支払われないとか労働基準法が適用されない、社保もないし確定申告も自分でやる必要がある…という状況になります。
副業といえど、そんなの絶対嫌でしょうから、バイトを始める時に「雇用契約」ではなく「業務委託契約」となっていたら辞めたほうが良いでしょう。私の知人には業務委託契約で個人事業主として塾をやっている人がいますが、ぶっちゃけ美味しいらしいですけどね。。まあそれはその人が地頭が良くて勉強を教えるのが得意だから残業も少なく効率的に仕事をしているから…というのもあるんでしょうけど。
これまた知人の教諭の人の場合、やたらサービス残業があるわ出勤時間が早いわ退勤時間も遅いわでプライベートなんてあったもんじゃない、給料も労働に全く見合っていないときています。そう考えると、教諭をやるよりも塾講師をやるほうが明らかによく思えてきてしまいます。
ちなみに「個人事業主」っていうのは自分の裁量次第でいくらでも稼げます。個人経営の塾や家庭教師になれば、中間マージンを取られることも全く無いので売上から経費を差っ引いた分が自分の所得になります。
まあ副業でできるか?というと微妙ではあるのですが…ただ、本業が教諭とかで死ぬほど忙しいと感じている人がやると相当ホワイトに感じるはずですよ。
教諭なんてもううんざり!と思っていながらも、生徒に勉強を教えたいと考えている方には個人事業主としての塾講師や家庭教師の道もありかなーとは思いますね。
副業で塾講師や家庭教師に向いている人
副業で塾講師や家庭教師に向いている人ってどんな人か、まとめてみました。
こんな方におすすめ
- 人にものを教えるのが好きな人
- 学生の頃の知識を有効活用して収入につなげたい人
- 教諭を続けるよりも健全な生活をしたい人
- 短時間で効率的にお金を稼ぎたい人
- フレッシュな若い人に元気をもらいたい人
大体こういった方におすすめできるかなと思います。最後はネタですけど。。。効率よくお金を稼ぎたいとか、人にものを教えるのが好きな人っていうのもそうなんですが、個人的には教諭をやってて苦痛過ぎる人にこそ、塾講師や家庭教師に転向してもらいたいなと思ってたりします。まあ専門科目が簿記とかだと厳しいですが…
塾講師のバイトはブラックだと言われている理由って、やっぱり契約内容が「業務委託契約」になっていて残業代が全くつかないとか社保もなし、といった状況だからだと思います。
なので副業として行おうと思うのなら「雇用契約」として働けるところを選びましょう。もし「業務委託契約」してでも自分で塾経営をしたいという人は、とりあえず個人事業主として税務署に開業届を出して働いたほうがかなり収入も多くなると思いますよ。
ただし、0から始めた個人事業主は集客力も全く無いので、どうやって生徒を集めるか?という部分から考えていかなくてはならないため、多少ハードルが高いんですけどね。近所のポストにチラシを入れて回るとか、公民館などの掲示板にチラシを貼らせてもらうとか、色々な方法で集客していきましょう。
まとめ:塾講師や家庭教師は副業でも稼げる余地はある
なんか最後の方で個人事業主の話になってしまいましたが、副業バイトとしてやるなら時給も高くてまあまあ良いように見えます。
ただし、ネット上の口コミでは結構ブラックバイトだという話もあるんですよね。教諭はどう考えてもブラックですが、あれは授業の準備の他に部活やら学校行事の準備やらでプライベートな時間が全く無い状態だから…というのもあるんですよね。
塾講師や家庭教師がブラックだと言われるのは「業務委託契約」となっていることに起因するので、ブラックはブラックでもちょっと違う意味でのブラックなんですよね。
ただまあ業務の負担を考えるとどう考えても塾講師や家庭教師の方が圧倒的ホワイトだと個人的には思うわけです。それこそガチで講師業で稼ぎたいなら個人事業主として塾経営した方が早いですしね。
副業でやるならそれほど長い時間働くわけでも無いでしょうし、別にブラックだなんだと感じることはあまりないかもしれません(もちろんやってみないとわかりません)。
いずれにせよ、講師として働くにはニーズに合わせた生徒指導ができることが最も重要ですので、そのあたりに問題ない方はチャレンジしてみることをおすすめします。