都会で暮らしている人からすると、自然に囲まれた場所で生活するのはある種憧れのようなものを感じる…という方もいるかもしれません。後々は田舎に移住してのんびり暮らしたいという方もいるでしょう。
田舎の仕事というとまっさきに思い浮かぶのが農業や林業、酪農などですがこれらはアルバイトで行うことも可能です。農林業や酪農に興味のある方にはいい仕事ですが、どれも肉体労働となるため体力がないと最初は厳しいでしょう。
それを踏まえた上で読んで貰えればと思います。
農作業や酪農の仕事内容
農作業や酪農の仕事内容ですが、基本的にどれも肉体労働の作業です。
農作業の仕事内容
日々の仕事として、種や苗の植え付け、水やり、収穫から出荷まで一連の流れを通して行います。成長の早い作物であれば概ね2~3ヶ月程度で出荷できるようになります。
作物によって植える季節が異なるので、夏の作業は炎天下でものすごく暑かったり、冬は凍えるような寒さの中で作業することになるためかなり大変だと思います。
また、作物の種類や規模によってはハウスだったりと様々な場所で作業することになります。アルバイトを募集しているような農家は基本的に大規模農家で農業により生計を立てているのがほとんどですので、農作業以外の雑務(泥の運搬など)ほとんどないと考えられます。
酪農の仕事内容
豚や牛、鶏といった動物を育てて卵や牛乳、そして食肉を生産しているのが酪農家です。牧場で動物を育てる楽しみが味わえると同時に、食肉として出荷しなければならない寂しさも経験できる貴重なアルバイトといえますね。
牛や豚・鶏をと殺したり食肉として加工するのは牧場では行わず、別の業者に任せます(ちなみにそちらもアルバイト募集があります)。
牛や豚、鶏は一頭だけだとどうということはないのですが、畜舎には数十頭もの動物たちがズラッとならんでいますから、当然ニオイもかなりキツイです。その畜舎を掃除するというのもアルバイトの仕事の一つ。
搾乳や子牛の世話、堆肥を運ぶなどかなり大変な仕事ですが、一つ一つにやりがいは感じられるでしょう。
副業でできる農作業や酪農の種類と勤務場所
副業としてできる農作業や酪農の種類ですが、これはほとんどの種類で可能です。農作物であれば、野菜や果物、米など、酪農であれば牛、豚、鶏などあらゆる作業で人不足となっているので、アルバイトの求人に応募しさえすれば基本的には誰でも始めることが可能です。
ただし、ほぼすべての作業が早朝~日中に行われるため、本業が日中にあるという人には難しいかもしれません。でもどうしても農業・酪農を副業にしたい場合は土日(週2日)でもOKな求人を探すしかありません。
勤務場所は募集を出している農場や牧場となります。時給はどちらも800や900円~となっている求人が多く、重労働の割りには実入りが少ないのがネックとなりますね。
農作業や酪農のメリット・デメリット
次に農作業や酪農業のメリット・デメリットをざっくりまとめますね。
メリット
まずメリットとしては、作物や動物を育てたり飼育する経験ができる…というのが大きなメリットでしょう。私達が毎日口にしている野菜にしろお肉にしろ、誰か他の人が汗水流して育てているのです。一度育てる経験をすることで命のありがたみやどれほど苦労して育てているのか、というのが実感できるでしょう。そういった意味で自分の倫理観や価値観がいい意味で変わるかと思います。
農作物であれば自宅に畑があれば(なければプランターでもOK)自分でも育てられますし、自給自足の一歩にもつながるでしょう。
デメリット
デメリットとしては、想像以上に重労働だったりその割に給料が少ない、クサい、汚い、虫がいっぱいいる…といったものですね。生理的に無理だ!という人には向いていないのが農業や酪農の厳しいところでしょう。畑に入れば否応なしに土いじりをするので、当然虫に出くわしますし、畜舎に入れば糞尿のニオイが充満していて思わず「ウッ…」と感じてしまうこともあると思います。
何度も言いますが、キツイ割には給料が高いわけではありませんのでどうしてもやりたい!という方以外にはあまりおすすめできない副業と思われます。
私自身も家業の手伝いとしてたまに畑や米の農作業を手伝いますが、結構な重労働です。とはいえ、不作で高騰する野菜を自宅で栽培して食べられるというのは良い節約にもなります。もちろん自分で世話をしなければならず人件費を考えるとどっちがいいんだ?と思うことも多々ありますが…。
ここで紹介しているのはアルバイトの話ですので、自分で作った農作物でも食べることはできません。余裕のある農家さんだと持って帰られせてくれたりその場で味見させてくれることもあるかもしれませんね。
農作業や酪農のチェックポイント
農作業や酪農の時給などチェックポイントは以下の通り。
収入目安 | 時給800円~ |
勤務地 | 農場,牧場 |
勤務時間帯 | 早朝~夕方 |
勤務曜日 | 毎日 |
1回の勤務時間 | 8時間 |
資格の要不要 | 不要 |
難易度 | ★★☆☆☆ |
何度も言いますが、重労働の割りに給料は少ないです。その大きな理由は、やること自体は特に考えなくてもできる単純作業だからですね。農作業は特に、やり方を覚えてしまえば誰でも直ぐにできるようになることが多いのでこのような時給になっていると思われます。
出荷時期などはのんびり作業していられませんが、お客さんを相手にするわけではないので雰囲気としてはマッタリとしているところが多いのではないかと思います。
なので、お客さん相手のバイトはちょっと苦手だけど、肉体労働にはある程度耐性があるとか、いう方にはいいバイトかもしれません。
農作業や酪農のおいしく稼げる時間帯やタイミングは?
農作業や酪農業において美味しく稼げる時間帯やタイミングというのはあまりないかもしれません。というのも、農作業の場合は一つの作物の収穫が終わったら別の作物の種を植えて育てなければなりません。多少ゆるくなることはあっても常にやることはある状態です。
あえて言うならば、真夏や真冬以外の季節は気候的に作業がラクになるのでおすすめです。酪農の場合も畜舎での作業のやりやすさが気候によって左右されるので(エアコンが付いている畜舎もあるとか)、やっぱりどちらも厳しいことに変わりはないかもしれません。
農作業や酪農が副業に向いている人
ざっくりとここまで書いてきたことをまとめると、農作業・酪農作業はキツイ!ということばかりです。期待していた方には申し訳ないのですが、端的に言うとやっぱり一次産業における副業は慣れてないと大変だと思います。
そういったことを鑑みて、農作業や酪農を副業にするのに向いている人を想定すると下記のようになるかと思います。
こんな方におすすめ
- 子供の頃から農業・酪農の」手伝いをしていた
- 農作物や動物を自分で育ててみたい
- 黙々と作業するほうが自分には向いていると感じる人
- 汚い、クサいとか虫に耐性がある人
- 年上の人ばかりの職場でもうまくやっていける人
酪農はわかりませんが、農業をメインでやっているのは大抵の場合50代以降の中高年の方たちで、中にはおじいさんおばあさんとよんでも差し支えない年齢の人がたくさんいます。
そんななかで働くのは何気に大変だったりするのですが、昔からお年寄りには慣れているという人は大丈夫だと思います。
まとめ:農作業や酪農は一部の人以外には副業としてはイマイチかも
農作業や酪農を副業にしたい!という方の気分を萎えさせることばかり書いたかもしれませんが、それでもやはりキツイものはキツイと書いておいたほうが良いと思って書きました。
ただ、上でも書いたように単純作業の繰り返しがほとんどですので難しいとか複雑だ…と感じることはほぼ無いと思います。もちろんどちらも最終的に人の口に入るものを生産することになるので、注意事項は説明してもらえると思います。
いずれは自分で農場や牧場を運営したいと思っている方はチャレンジしてみるといい勉強になるかもしれません!