カメラって最近ではスマホのものも高画質を売りにしたものがたくさん出ていて、もう一眼レフなんていらないんじゃないのかってレベルになってきていますよね。特に、レンズの絞り値を動かして表現する一眼レフレンズ特有の「ぼかし表現」も最近の高性能スマホだと再現出来てしまうんです。
こうなってくると、いよいよ一眼レフの出番は少なくなってくるというもの。しかも、従来だと写真販売する時に使うカメラは一眼レフで撮影が当たり前だったのですが、最近ではスマホで撮影した写真でも販売が可能になりました。
というか、変にいいカメラを使って玄人感を出すよりも「素人が撮りました」的な写真の方が求められるというのだからちょっと驚きですよね。
というわけで、ここではデジタルカメラやスマホの写真を使って副業につなげる方法についてお伝えしていきます。
副業ストックフォトの仕事内容
写真やカメラ撮影で副業をするといっても割と色々な方法があると思います。例えば…
ポイント
- 副業カメラマン(ポートレート、ブツ撮り、風景専門など)
- ストックフォト(スナップマートやPIXTA、AdobeStockなどに写真をアップし売る)
- 写真ブログ、フリー写真素材サイト運営(無料で写真を掲載し広告収入を得る)
と、大体3パターンに分けることが出来るかと思います。そしてその3パターンの中でさらに細分化されていく…という感じでしょうか。
カメラマンとして副業をするならフォトクリエイトや人材派遣などの会社に登録し、依頼されたら写真を撮影しに行く…というのが普通の流れですが、平日などになると仕事が出来ないため休日のイベント撮影がメインになってくるでしょう。
変わり種ですがコスプレROM(コスプレ写真集)を作成しコミケやDLサイトを通じて販売…とかも副業になります。ただ、この場合ポートレート撮影になりますのでモデルさんや衣装・機材・撮影場所の用意、必要に応じて他の協力者を募って行う必要があるため、費用的にトントンに落ち着いてしまうこともあるとか。利益を上げるにはSNSなどを活用した宣伝だけでなく、地道な活動が必要ですので想像以上に大変かもしれません。
1人で出来るものと言えば、ブツ撮りや風景写真、ストックフォト用のシーン向け素材などの撮影でしょうか。ただ単純に撮ればいいだけでなく、○○のシーン用に写真が欲しい!という人向けのものを用意すると売れやすくなります。
要は、求められているのにあんまり提供されていないシーンの写真・素材を撮影すると稼ぎやすくなるということですね。写真を副業にしたいという人は既に写真撮影の機材や知識はあるでしょうから今更紹介するのもおこがましいとは思いますので控えさせて頂きます。
ちなみに、写真ブログであれば特定ジャンルの写真を撮影し続けていると企業から撮影のオファーが来たりすることもあるようです。おもちゃやホビー系など写真レビューによって売れ行きが左右されるものほどその傾向が強いです。ですので、あえてその案件狙いで写真ブログを作るというのも悪くはないですね。
もっとも、どの程度の案件費になるかは自ブログのページビューやUUによるので、交渉余地があるかと思います。状況に応じて広告も挟むことで効果的に収入につなげることも期待できます。
ストックフォトであればスナップマートやPIXTAへ登録して写真をアップ、売れたら収入につながるという流れですが、売れやすい写真、シチュエーションを見つけるのはかなり苦労すると思います。ただ、売れた時にどういった用途で使われるかが表示されることもあるので、自分なりの方向性を掴んでいくのが良いかと思います。
最近はブログを書く人が増えましたし、企業がオウンドメディア内でアイキャッチを使うこともよくあるのでそういった用途向けに写真をストックしていくのも一つの戦略です。写真にテーマ性をもたせたり、イメージが想起できるものが使われやすいのでそういった写真のストックを増やすと良いでしょう。肖像権使用許諾書を取得した人物写真はよく売れるそうなので、そういった写真に絞ってみるのも良いかもしれません。
最近ではSNS向け広告でボディパーツなどの写真素材もよく使われているので、そういった「あえて作り込んでいない写真」を増やしてみるのもアリです。もちろん撮影に使うのはスマホでも本格的なカメラでもどっちでも大丈夫です。
副業でできるストックフォトの種類と勤務場所
ストックフォトは名前の通り写真をストックし、売れたら収入になるという副業です。なので、写真が売れさえすれば自分が本業を頑張っている時でも副業収入となるのですね。
その意味では画期的な副業と言えますが、売れる写真や売れるテーマを見つけるのにはかなりの時間と研究が必要。大抵の人は最初の写真審査に全然通らなくて諦めてしまいます。それでも諦めずになんとか審査を通っても、必ずしも売れるとは限らないのがストックフォトの厳しいところ。
ただし審査を通れば何らかの問題で写真が削除されない限りは、収入になる可能性を秘めたストックフォトになるわけです。勤務場所は主に撮影場所や自宅ですね。
撮影にも時間を使わなければなりませんし、自宅ではデータのレタッチなどの作業が必要になるため撮影から写真のアップまでには結構な時間と労力が掛かりますので、おそらく最初は一筋縄ではいかないはず。
ちなみに自分で無料写真素材サイトを作ることも可能ですが、ストックフォトサイトやその他の無料写真素材サイトなど既にライバルがたくさんいる状態なので、何かしらテーマ性を持ったサイトでないと訪問者数を増やしたり収益化するのはなかなか難しいです。私も実際に写真素材サイトを持っていますが、鳴かず飛ばずで収益にならず放置したままです。。。
どの写真撮影でもそうですが、自分で足を運んで撮影することが必要になるため色々なイベント、観光地に足を運んで楽しめる人の方がやりやすい副業と言えるでしょうね。
副業ストックフォトのメリット・デメリット
次に写真関係の副業をする上でのメリットデメリットを考えてみます。
メリット
メリットとしては、お自分の趣味をお金に出来ることでしょう。ストックフォトであれば写真を撮りためていくだけで収益になる構造が出来上がるのですから、これほど嬉しいことはありません。また、ポートレート撮影ではモデルさんとも関わりができるようになるので、ネット上で注目されるような写真を撮影できれば思わぬ仕事が舞い込む可能性もゼロではありません。
デメリット
逆にデメリットとしては、求められているテーマに沿った写真を撮影できなければ収入につながらないということです。闇雲に自分の撮りたい写真だけを撮ってもそれは自己満足でしかないのです。もちろん芸術という観点から見るとそういった写真も必要なんですが、収入を得るためには求められているテーマに沿って写真を撮ることが最も重要だと考えられます。
ストックフォトは芸術性を求められるものではありません。どちらかというと、使う場面を想定して撮影された実用性の高い写真の方が圧倒的に売れやすいわけです。
例えば自分がブログに畑仕事や農業関係に関する記事を書いたとしましょう。その時アイキャッチとして畑仕事をするおじさんの写真があるとどうでしょうか?見栄え的にかなりいい気がしますよね。記事のアイキャッチはそのようにテーマに沿った写真を使うのがほとんどです。ですから、使うシーンから逆算して写真を撮影していくのが実は一番効率的だったりするんですね。
売れる写真を量産するのは至難の技ですが、そのように考えながら撮影していくことでじわじわと売上を増やすことも難しくはないと考えられます。
一番大事なのは諦めずに続けること、ですよ!
副業ストックフォトのチェックポイント
ストックフォトの収入などのチェックポイントも確認しておきましょう。
収入目安 | 月数百円~数万円 |
勤務地 | 自宅、撮影先、スタジオなど |
勤務時間帯 | 自由 |
勤務曜日 | 自由 |
1回の勤務時間 | 2時間~数時間 |
資格の要不要 | 不要(写真撮影やカメラ操作の知識や技術は必要) |
難易度 | ★★★☆☆ |
PIXTAの場合、一般クリエイターの報酬率は22%~42%に設定されています。
出典:https://pixta.jp/how_to_sell
一般クリエイターが単品販売をした場合、例えばLサイズ(4,000×2,666pixel)の写真(3,240円)が購入されたら22%、つまり660円の報酬につながるというわけですね。
さて、ストックフォトで夢を見るのはここまでにしておきましょうか。
多くの方は単品購入での報酬を見がちですが、実は購入側からすると単品よりも定額制購入の方がお得なわけです。当然、写真をたくさん使いたいなら定額で安く購入します。
定額制で購入された場合の報酬ですが、0.25~0.4クレジットとなっています。PIXTA内では1クレジット=108円として扱っているため、実質27円程度。正直、薄利多売にも程があります。
PIXTAは1クレジット以上たまらないと換金できません。年々写真の点数は増えている=ライバルが増え続けている状態なので、本気で収入を得ようと思ったら何万枚写真をアップすれば良いんだ?という話になってきます。数の暴力で勝負出来るほど時間のある人はいいですが、副業で嗜む程度にやりたい人にはかなり難易度の高い話なのです。
ただし、ストックフォトでもPIXTA以外に目を向けると状況は少し違います。例えばスナップマートの定額制だと、1枚あたり86円に各自のユーザーランクに応じた報酬率を掛けた金額が報酬となります。
出典:https://faq.snapmart.jp/buyer/978
報酬率は最低が30%で、上限が60%となっています。始めたばかりの人が定額制で写真購入された場合、86円に30%上乗せした金額=111円が報酬となるわけですね。ちなみに単品販売でも同じように計算します。
Mサイズが単品購入されたら540円×1.3=702円がユーザーの報酬となるわけですね。
PIXIAより報酬が高く、高ランクユーザーと低ランクユーザー間での報酬の不平等差があまり生じないというところが特徴でしょうか。単価はそれほど高くありませんが、PIXTAより手軽に始めやすくお小遣い稼ぎしやすいという点では多少夢は見られるかもしれません。
ちなみに、Adobe Stockでも1枚あたりの単価は30円~180円程度、審査の厳しさはPIXTA以上ということで、気軽に始めようと思ってもそもそも審査すら通らないようで非常に難しいそうです。
ストックフォトは参加者の分母が多いのでその分報酬に繋がりにくいというのが一番のデメリットなのかもしれないですね。
副業ストックフォトは美味しくない?!なら少し視点を変えてみよう!
正直ストックフォトは美味しくない!というのが今の現状だったりします。やはり手軽にできることほど参入者が多く、美味しい思いができていてもすぐライバルが参入してきてパイの争奪戦になってしまうんです。
そうなると、更にストックフォトに費やす時間を増やすか、撤退するかの2択が頭に浮かぶわけですが、個人的には視点を少し変えればいいと思います。
最初の方でも書いたのですが、特定商品のレビューブログだとか、旅行専門のブログをやるというのでも収入につなげることは可能です。例えば旅行専門ブログだと旅先の写真を掲載して気になっている人に情報を伝えるのでもいいですし、旅行先で使えるクレジットカードや商品を紹介して広告収入を得るということも可能です(旅行系ブログは大体そうやってマネタイズしてます)。
ストックフォトは稼げない→つまり写真じゃ稼げない!というのはイコールではありません。ちょっと視点を変えるだけで収入につながる余地はまだまだ残っています。私達はそれに気づいてないだけ。
ですので、色々なアイディアを考えてみて良さそうならチャレンジしてみる、という感じで個人的には良いかなと思います。
副業ストックフォトに向いている人
では副業でストックフォトに向いている人はどんな人でしょうか?
こんな方におすすめ
- 一貫してテーマ性を持った写真を撮影出来る人
- 写真への情熱を持ち続けられる人
- 低収入でも諦めずに楽しんで続けられる人
こういった方にオススメできるかなという印象ですね。ストックフォト自体があまり収入に繋がらなくなってきた時代、考えたいのは別の稼ぎ方です。上でも書いたように、ちょっとズラした見方をすれば活路が切り開けることは意外とあったりするんですよね。
ですので、自分はストックフォトがやってみたいんだ!という人はそれで良いのですが、別の方法を考えて実行してみることで収益性がかなり改善するということもありえます。それは販売プラットフォームの移行(PIXTA→スナップマートなど)でもブログでもなんでも良いんです。
とにかく色々考えて実行することが写真で収入を得るための秘訣かなと思います。
まとめ:ストックフォトは厳しいが勉強にはなる
さて、ストックフォトについて見てきましたがいつになくネガティブなことを書いた気がします。やっぱり単価が低いと写真撮影する気すら起きなくなってしまいますよね。
ですが、一度ストックフォトを経験しておくことで
ポイント
- どんな写真が販売基準を満たすのか
- どんな写真なら購入されやすいのか
- どれだけ撮影すれば上達するのか
といったことがわかると思います。特に販売基準を満たすには技術的な問題が多く関係しているので、日々の撮影方法を見直すきっかけにもなるはずです。また、売れる写真のテーマを把握出来るようになればストックフォトでなくとも、カメラマンとして活躍することも期待できます。
要は自分の実績づくりの土台にしてやればいいってこと。そうすれば、いつか「低収入でも良い踏み台になってくれてありがとう!」といって別のステージに行けるときが来ますよ。ある意味修行みたいなもんです。
という面は技術的な上達を目的にし、収入はカメラのメンテナンス代が稼げればいいというようなスタンスで全然良いんじゃないかなと個人的には思います。