通信教育や塾、予備校というと小学生~高校生という段階において、ほとんどの人がお世話になったんじゃないでしょうか?今では大人向けの通信教育教材まで出てきていて、「生涯学習」という言葉も一般的に普及してきましたよね。
学習関係の仕事の需要は少子化と言えど一定は存在していますし、むしろ今後はより教育に力を入れる親が増えてくると想像できますので、個人的には学習に関する仕事はより一層質と多くの人材を求められると思っています。
ここでは学習関係の仕事ではどちらかと言うと裏方の仕事となる「添削・採点」についてお伝えしていきたいと思います。
添削や採点の仕事内容
添削や採点って、採点基準に従って模試や小論文などの正誤を記載していく「だけ」と思っている人がかなり多いのではないかと思います。もちろんそれだけでOKな場合もあるのですが、仕事によっては添削者自身の文字の綺麗さや指導の上手さが求められる場合もあります。特に通信教育の場合はその傾向が強く、想像以上にハードルが高い仕事なのです。
通信教育の添削として有名なのは「赤ペン先生」ですね。進研ゼミの添削者として有名な赤ペン先生も在宅ワークの一つです。最近では答案を送ったりお繰り返してもらったりというやり取りをスマホカメラで簡略化する傾向にあり、添削作業ができるだけでなくPCやスマホの知識もそれなりに必要になってきました。
ですので、ニーズに合わせて柔軟に対応できる添削者ほど副業として続けやすいと思います。添削や採点の仕事は概ね週3程度行うことになり、完全出来高制であることが多いのでやればやるほど収入に直結します。ただし答案の単価は受け持つ学習レベルによって異なり、学年が高ければ高いほど高単価ですが、その分添削の難易度も高くなります。
赤ペン先生の条件
添削の副業をやる場合大学卒業程度の学力があり、1日3~4時間程度を添削時間として確保しつつそれを1年間続けられる
副業でできる添削や採点の種類と勤務場所
赤ペン先生や添削の仕事は基本的に完全在宅で行うことになります。ですのでそれなりに学歴のある主婦の方や、教員免許のある方におすすめできる副業の一つと言えるでしょう。
通信教育の場合、公式サイトから募集がある場合もありますしクラウドソーシング(ランサーズなど)で募集されている場合もあります。
なお通信教育と言っても子供向けだけでなく最近ではユーキャンなど大人向けのものもあるので、そちらに興味がある方は求人チェックしてみてもいいでしょう。
子供向け通信教育教材
- Z会
- 進研ゼミ
- 公文式通信学習
- スマイルゼミ
- ワオティーチャー
- …etc
公式サイトからで添削・採点者の募集を行っているのはZ会と進研ゼミの2つですね。Z会は通信教育の中では非常にレベルが高く、添削指導自体も相当な学力と指導能力が必要とされます。
採点や添削指導についてはチェックされているので、「別に自分の子供じゃないし…」と適当な添削をしていると注意される可能性もあるので、子供の将来のためにきちんとした指導が求められます。
ちなみにですが、進研ゼミの赤ペン先生になるまでには応募→筆記試験→面接→研修→仕事スタートという5段階を踏むことになり、実際に仕事を始めるまでに半年かかることを覚えておきましょう!
添削や採点のメリット・デメリット
添削や採点を副業としてやる上でのメリットデメリットについてお伝えしますね。
メリット
まずメリットなのですが、完全在宅で出来る仕事ということで注目されやすいです。家事育児の合間を使いつつ、1日3~4時間を週3日程度…と考えると副業としてはなかなか申し分ないと言えるかもしれません。1年間同じ子供の担当として見ていくことになるので、その子の成長がわかると添削指導も楽しくなりますね。
デメリット
逆にデメリットですが、担当学年が低いほど答案の単価も下がるため、満足できる収入にはならないという可能性も大いにあります。収入が高いと聞いて始めてみたものの、想像以上に単価が低くて続けられなかったという人もいるようですので、そのあたりはよく考えなければなりません。また、それなりの学力と指導能力が必要ですのでただ単純に○×をしていけばいいというわけではない、というのも難しいと感じてしまう要因かと思います。
なぜか副業として添削・採点について「簡単な副業」として紹介しているサイトが多いのですが、小学生低学年程度の簡単なものほど単価は低いですし、逆に高校生向けの難しい添削になると単価は高いです。
簡単な添削は単価が低いため、そこそこの収入を得ようと思ったらかなりの数の答案を処理していくことになるため、非常に忙しい状況が続いてしまいます。なので、安易に「簡単」とは言えない副業だと個人的には思いますね。答案を介してはいますが、その向こう側には子供とその親御さんが存在しているということを常に意識して添削していくことがとても大切です。
ただ、通信教育の添削ではなく模試や模擬テストの○×をつけるだけの副業であれば概ね「簡単」といっても差し支えはないと思います。
添削や採点のチェックポイント
添削や採点の収入などのチェックポイントは以下の通り。
収入目安 | 答案1枚数十円~数百円 |
勤務地 | 自宅または試験会場 |
勤務時間帯 | 日中(在宅なら自由) |
勤務曜日 | 毎日 |
1回の勤務時間 | 3時間~4時間 |
資格の要不要 | 不要だが大卒程度の学力必要 |
難易度 | ★★★★☆ |
何度もお伝えしている通り、添削や採点の単価は決して高いものではありません。仮に1枚300円だとして、月に150回添削しても4万5千円程度です。1回の添削に3時間かけるものとして、150回添削すると月に450時間かかります。450時間は日数に直すと大体18日程度。
要は、月の半分程度頑張ってもぶっちゃけそこまで大きな収入にはなりにくいということですね。もちろんこれは仮の話なので、現実は1枚あたりの単価はもっと高いかもしれません。継続的に添削の仕事をしていれば、単価が上る可能性も十分あります。もしそうなら効率的に添削しさえすれば稼げる可能性も高いのですが。
いずれにせよ、作業時間と収入が見合うかどうか?を見極めるのがポイントだと個人的には思っています。
添削や採点の副業でおいしく稼ぐには?
添削や採点の副業で美味しく稼ぐには、あえて他の人がやらないような添削作業をやるといいんですよ!確かに勉強用の添削や採点は需要があるのですが、供給も多いのが現状。
だったら、需要はあるけど供給の少ない添削・採点の仕事をすればいいと言う話。例えばココナラをチェックしてみると…
ポイント
- 英語やフランス語のレポートやメール、ビジネス文書の添削
- プロが行うイラストの添削
- 就活におけるエントリーシートの添削
- 作文や履歴書の添削
- 大学の志望理由の添削
…など、色々な添削をやっている人達がいます。もちろんその人達は色々な肩書を持っているので、一般の人がやる添削とは少し方向が違います。
とはいえ、こういった勉強以外の添削の仕事もやろうと思えばできるということですので、もしもっと単価の高い、割の良い添削の仕事がしたいというのであれば、上記のような独特の添削かつ自分にしか出来ない仕事を見つけて、ココナラで仕事登録してみるのもアリなんじゃないかな、と私は思いますね。
これについてはまた別の記事でまとめようと思います。
副業で添削・採点に向いている人
では副業として添削・採点に向いているのはどんな人でしょうか?
こんな方におすすめ
- 年間通じて一日3時間~4時間程度コンスタントに作業できる人
- 大卒程度の学力と指導能力がある人
- 教員免許を持っている人
- 生徒に勉強を教えるのが好きな人
- PCやスマホ、タブレットを普通程度に使える人
- 報酬自体はそれほどなくても、在宅で収入になる仕事をしたい人
ざっくり言って、このような人におすすめできるかなという感じでしょうか。通信教育の添削は在宅で仕事ができるというのが大きなメリットではあるものの、率直に言ってそれほど大きな収入に結びつきにくいというのがデメリットかと思います。
もちろん、教材を出している会社によって報酬の決め方はことなりますので、この記事で書いているよりも多くの報酬につながることはありえます。なので、気になっている方はできれば自分で実際に応募してみて報酬などについて直接聞いてみるのが良いでしょう(どの程度かは口外NGだと思いますけど)。
個人的には添削業務で培ったスキルを少し転用して、別の分野…上で書いたようなクラウドソーシング上でのイラストや小論添削などに応用してあげれば、より高単価な収入に繋げやすくなるのではないかと思っていますので、興味がある方はチャレンジしてみてもらえればなと思います。
まとめ:添削の仕事はラクじゃないけど、効率化すれば高時給になるかも?
さて、色々見てきたわけですが、少しでも参考になるようなことがあれば嬉しいです。…え?まずはこの記事を添削してもらったほうが良いんじゃないかって?それはそれは、ごもっともな意見をありがとうございます、赤ペン先生にガチギレされないよう精進します…。
というのは冗談ですが、添削という仕事はぶっちゃけそこまで甘くないと私は思っています。指導方法がうまくないと全然伝わらない…ってこともありますからね。それに、出来高報酬というのもあってとにかく数をこなしてなんぼという仕事です。
空いた時間をいかに効率的に使うか?ということもしっかり考えた上で行わなければならず、私生活の効率化も視野に入れなければ続けるのが難しい副業の一つでしょう。
なので、もし添削を気軽にやりたいなら塾や予備校の添削をやるのがベターかなぁと個人的には思うのでした。