本業の傍らで副業したいという人は多いことでしょう。副業を考える時、ほとんどの人がまずはじめに思い浮かべるであろうものがアルバイトだと思います。
アルバイトって本業ほど大きな負担もないし、続けやすいんじゃないか…そう思うじゃないですか。実は意外とそうでもないのです。
夜間や体力の必要な仕事だったり、職場での人間関係がイマイチだったりすることも十分考えられるわけで。もし、軽い気持ちで入ったのに思いっきり体力が必要で人間関係もキツかったりすると辞めたくなりませんか?
アルバイトではない副業の場合は辞めたい時に辞められますが、アルバイトだとそうはいきません。雇用契約によって退職までの期限が定められているからです。
要は、辞めようと思ってもすぐに辞められなくてもどかしい思いをすることになるってこと。
それに、本業がある人なら割と体裁を気にすると思うのでバックレたり「退職届」を出したりすることはなかなか出来ませんよね。
バイト自体は割とすんなり採用されることがほとんどだが…
ダブルワーク、副業OKとして求人を出している職場の場合、ほとんど何の問題もなく採用されると思います。そう、採用されるのはほんとにスグなんですよ。
面接に行って必要に応じて履歴書なんかを提出して1週間もすれば採用か不採用連絡が来ます。副業OKの職場ならおそらく落とされることはないでしょう。
で、実際に働いてみるとなんか違う…ということ、あると思います。あるいは、今現在の仕事やプライベートで時間を使わなければならないことが突然増えた…というのは十分あり得ることです。
なので、副業としてアルバイトを始めたはいいが、続けるのが難しくなりそうだとなったらどうしますか?
そうですね、まずはアルバイト先の上司や店長に連絡することになると思います。
引き止められたり休職の提案をされるし、雇用契約上30日間は辞められないことも
副業でアルバイトを始めるにあたって考えてほしいのが、辞めるときのことです。始める前から辞めることを考えてどうすんだ?と思うかもしれません。けれども、上述したように突然アルバイトを続けられなくなった場合になにも考えていないと非常に面倒なことになってしまいます。
雇用契約で辞めたいと言っても30日は続ける必要がある職場も
副業で行っていたアルバイトを退職するには、最低でも2週間~1ヶ月は必要になってきます。民法上、「期間の定めのない雇用契約」の場合、退職の旨を雇用者側に伝えてから2週間で雇用契約が終了します。
つまり、「退職届」をバイト先に出すことで2週間後には退職ということになります。ただし、これが「退職願」の場合だと2週間で辞めることは難しいです。
ポイント
というのも、「退職届」は一方的に辞めることを意思表示するものであるのに対し、「退職願」は退職しますけど良いですか?と会社側に合意を求めるものだからです。
ですから退職願を出す場合は雇用契約に記載されている期間(大抵の場合30日)までは勤めなければなりません。なので、退職願で意思表示する場合は退職する1ヶ月前には「辞めたい」と伝えておかなければならない…というわけですね。
ポイントは、退職届や退職願に会社独自のフォーマットがあるかどうか。
特にない場合は退職届を提出すればいいですが、会社独自のフォーマットで「退職願」を書くことになりそうなら30日は頑張る必要があります。
まあ実際のところ別に自分で退職届を作って提出しても問題はないのですが、波風立てずに穏便に退職したいのであれば指定のフォーマットで退職の意志表示をするのが無難です。
辞める意思表示をしても引き止められることも
辞めようと思ったらまずは「辞めます」という意思表示をアルバイト先に伝えなければなりません。自分の上司にあたる人や店長などですね。店長や上司が忙しく、店舗で伝えるタイミングがない場合は仕方がないので電話でアポを取って、直接話すようにしてもいいし、内容を聞かれたら素直に電話越しで答えればよいです。
ただここで問題になるのが、辞めたいと言っても引き止められることですね。特に忙しい職場であれば99%引き止められます。場合によっては休職扱いにして、仕事できるようになったら復帰してほしいと言われることもあります。
忙しい職場は人の流動性も高い=辞めやすい職場でもあるので、新人にいちいち教育するのは面倒くさいのです。だから、仕事をある程度任せられるようになった人は手放したくないのですね。いなくなられたらまた新しい人にまた一から教えなければならなくなりますから。
ですので引き止められた場合、本気で辞めたければ「それでも続けるのは難しい」ときちんと伝えて退職に合意してもらう必要があります。
副業アルバイト、始めるはよいよい辞めるは怖い
期間の定めのないアルバイトだと退職予定日から逆算して2週間前に伝えることで、最短で2週間で退職できるという話なんですよね。ですが現実問題としてそうやすやすとは退職できません。特に本業がある方であれば、波風立てるような辞め方はしたくはないはずです。
なので、できる限り「退職願」を使って30日後を予定に退職する…という風にするのが良いでしょう。ただ、そもそも退職願を出さなくていいという職場もあるので、それについては店長・上司に確認をとることをおすすめします。
気軽に始めたアルバイトでも、思っていたものと違うことはよくあることです。貴重な時間を無駄にしないためにも、始める前から辞めるときのことは少し暗い考えておいてもバチは当たらないはず。
副業でアルバイトを選ぶ時は慎重かつ大胆に探してみてくださいね。